関連法律の基礎知識

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関連法律の基礎知識

(1)食品衛生法(昭和22年法律第233号)厚生労働省所管

戦後日本で最も早く食品の衛生保持と食品添加物や容器などについての規制を定めた法律です。施行年を見れば分かるとおり、太平洋戦争直後の占領期に制定された法律です。

当時の日本の食糧事情は極めて悪く、占領軍の出した生ゴミを煮込んだ通称「栄養シチュー」や、不衛生な加工工場で製造された原材料不明の加工食品、カストリ酒などが氾濫していて、健康被害が多発しました。

このため国民の生命と健康を守るために、食品加工業者、販売業者が守るべき事項を定めています。

近年問題となっている食品表示の決まりについては厚生労働省令である食品衛生法施行規則で定められています。

近年の食品不祥事を受けて2003年に大幅改正が行われ、加工食品だけではなく、畜肉や海産物についても詳しく具体的な表示が義務づけられたほか、最近よく見るアレルゲン表示で分かるように、アレルギーの原因となる物質を含むかどうかまで表示が義務づけられています。

(2)農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)

農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法) (昭和25年法律第175号)農林水産省所管は、通称「JAS法」と呼ばれるとおり、JASマーク認定に関する規定を定めた法律です。対象は生鮮食品とそれらを原料とする加工食品です。

かつてはJASマークが付いているだけで食品が信頼されていましたが、最近では消費者のチェックも厳しくなってきていますので、JASマークだけで信頼されることはないでしょう。

表示義務については、特に加工食品について最も多くの項目表示を定めていて、スーパーなどで売られている総菜や加工食品、さばいてパッケージングされた精肉や鮮魚の内容表示については、この法律によるところが大きいです。

ちなみに、生鮮食料品について最も多くの表示項目を定めているのは、上記(1)の食品衛生法です。これにより、生鮮食品であっても、加工食品であっても、必要な表示項目はそう大きくは変わらないのです。

(3)不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)

この法律は、食品だけではなく、あらゆる全ての商品を対象としています。この法律では「表示義務」よりも、むしろ「表示禁止事項」を定めています。早い話が実際の商品のグレードよりも高いグレードであるかのような表示を行うことを禁止しています。取締を行う主体は公正取引委員会です。

この法律では、「美味」「秋の味覚」など、個人の主観でどうにでもなるような表示は許されますが、ブロイラーの肉を、ブランド鶏肉である「比内鶏」などと表示することは許されません。2007年6月に発覚したミートホープ社の一連の偽装事件は、まず真っ先に警察と公正取引委員会が動いたことからもわかるとおり、偽装表示事件はこの法律に基づく規定に違反していることが多いのです。

余談ですが、加工食品における近年の合法表示のトレンドは、「こだわり納豆」「頑固職人の本物豆腐」などといった、どこのどなた様かわからない職人さんが作ったようなムードを出した食品名です。「職人名を明記せよ」とは、どの法律にも書いていませんし、消費者にとっては、「職人さんが作ったんなら旨いだろう」と、つい思ってしまいます。うまく考えたものだと思います。

(4)食品安全基本法(平成15年法律第48号)内閣府所管

雪印の集団食中毒事件や、BSE問題を受けて、2003年に内閣府自らが食品安全管理に乗り出すことを宣言した法律です。

厚生労働省が所管する食品衛生法とパラレルになっていて、事実上、厚生労働省や農林水産省その他関係省庁をを内閣府(この法律に基づき設置される食品安全委員会)がコントロールする形になっています。

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