TOPページ > 近年の偽装問題に関する考察 > 消費者のブランド意識
消費者のブランド意識が偽装表示を生む、ということが言われています。
平成バブルを契機として、日本中にグルメブームが沸いたように訪れ、高級レストラン、高級食材などがもてはやされるようになりました。
この時期グルメ漫画、グルメ雑誌が相次いで現れたことからも、いかにバブルが金余りだったかがわかります。バブルが去っても、そう簡単に生活水準は下げられません。
その結果、所得は低いけれど、比内産の地鶏を食べたいとか、天然物の魚が食べたいなどの消費者の欲求は止まりません。
そうは言っても所得が下がっているわけですから「安い値段で高級品を食べたい」という矛盾した思考の消費者が増えたのは事実です。
小売業者としては、消費者の要望に応える形で偽装を行うようになったのです。
冒頭にも書いたとおり、業者だけを一方的に悪者扱いしていれば消費者のほうは気分が良いでしょうが、まず空虚なグルメ志向を反省し、安全な食品を求めるように意識改革をする必要があるでしょう。
グルメとは少し違いますが、ブラックタイガーなどの有頭エビの表示を例に取りましょう。
正しくあるべき表示は次の通りです
・有頭エビ
・アルゼンチン産(※)
・養殖(※)
・解凍(※)
・○○グラム
・要冷蔵
・消費期限○○まで
・販売者○○
・生食可
早い話が、スーパーで売っているような有頭エビは、海外で養殖され、冷凍されて輸入され、解凍されて売り場に並ぶのです。
しかし、※の付いた「アルゼンチン産」「養殖」「解凍」という表示はネガティブなイメージがあるため、表示義務を果たさないスーパーもあります。
つまり、「なんとなく天然のイキのいいエビ」の雰囲気を出そうとするのです。
消費者の側でも、「どこかの日本の漁村に、ピチピチ跳ねる新鮮な有頭エビを山ほど積んで大漁旗を掲げて漁船が寄港してくる。」というような、日本の原風景のようなものを夢想していることが多いのも誘因のひとつです。
しかし本当に必要なことは、安全なエビの養殖について、消費者の了解の下、産学官一体で取り組むことにあります。また、どこの国の養殖物が安全かという情報公開を行うことも必要でしょう。
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